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8.提案!
木材を多く使いコストを下げた住宅を建てる |
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どの業種でもそうであるが、何か製品を指定、特注、小分けすればするほどコストは高くなる。
住宅の場合も同じで、材料を指定すればするほどコストは高くなる。柱、内装材、キッチン、お風呂、ユニット家具、サッシ等すべてそうである。その逆をうまく使ってコストを下げたのはハウスメーカーの家である。何種類かのパターンを作り、それをうまく組み合わせ、大量注文して材料コストを下げる。その為に似たような家が多くなる。
これから提案する住宅は、在来工法の住宅で、町場の大工さんの建てる家の場合である。
いくら低コストの家を建てると言っても、すべてを建築業者にまかせてしまうのは不安なものだ。
そこで、最低限自分の中でこだわりがある部分以外は工務店や業者にまかせてしまう。そして、家全体を同じ物で揃えようとは思わず、部屋単位で上手くまとめてもらう。そしてグレードを問わない木製品を出来るだけ多く使ってもらうのだ。そうする事が出来るだけコストを下げる方法の一つとなる。
例えば、内装材に家中すべてをムク材で揃えようとすると、かなり難しくなり、コストも高くなる。ここで言う「難しい」とはグレードの事。木の欠点や色等の問題でクレームのつく可能性がある。また、長さや巾の半端ものが出る為、歩留りの問題も出てくる。その為建設業者としては、価格のはっきりした、カタログと同じものがいくらでも出来る無難な既製品の塩ビ材やプリント材を使いたがる。そこでもし建てる側に理解があれば、あえて違う材を使ったり、短い材を目立たないように使ったりしてもらうことも出来る。そうする事で業者側も新規に材を取らなくても、なるべく工場にあるものを使う事が出来る。つまりムク材であってもコストを下げてもらえるようになると思う。また、同じ方法で木材屋に相談する方法もある。
また、各業者に必ず一つや二つは不動在庫になっているものがあると思う。例えば、風呂桶、サッシ、ドア、クラーフロアーなど他の現場で使えなくなったものがあるはず。そのようなものを安く分けてもらうのも1つの手だ。そして結構高価なものは「キッチン」。確かにメーカー品のシステムキッチンはステキである。しかし高い。そこでシンクはメーカー品を使い、ガラを大工さんに作ってもらう。とても使いやすく、木製のものでも低コストで仕上がると思う。ただし、メーカーが出している様な豪華な鏡面仕上げのものではなく、シンプルでさぱっりとしたものを思い浮かべて欲しい。
コストを下げる方法はいくつかある。しかしここで問題もでてくる。あまり数は多く出来ない事と、工務店、建築業者側の製品に対する感性の違いがある事、施主側の考えと建築する側の考え方が食い違う場合がある事などた。コストを下げるなら、カタログ商品の既製品(塩ビ・プリント)を使いたがる業者もあると思う。そう考えると、工務店に直接相談する前に材木店や銘木店に相談した方が、価値観の同じ工務店を紹介してくれる確率は高くなると思う。多少でも自分の所の材料も売れるのだから。僕も何件かいい業者を知っているので、東京近郊(あまり遠くない所)であればご相談にのれると思う。
とりあえず何件でもいいから相談してみてその中で親身に受け止めてくれる業者を選択して行けばいいと思う。建築業者もハウスメーカーにかなりのシェアを取られているので相談にのってくれる。のらなくてはならない状況にある筈だ。
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