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10.新築病「シックハウス症候群」(ページ2/2)
〜ホルムアルデヒド(HCHO)について |
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<前ページよりつづき>
合板に関しては規格を見直す対策を始めている。今までの規格をワンランク厳しくし、どの合板メーカーでもF1(無臭)ベニヤでの対応が出来るようになって来ている。F1とは、合板協会(JAS基準)が定めるホルムアルデヒドに関する基準の中で一番上のランクの物だ。
しかし無臭ベニヤと普通ベニヤの併用ができない為(無臭ベニヤはホルムアルデヒドを吸ってしまう)、メーカーでの生産が可能でも、受け入れ側の問屋、工務店、工事現場等の対応がなかなか難しいようだ。
■気中のホルムアルデヒドの対応策■
とにかくまめに窓を開けて、換気を行うのが一番。また、換気装置を多く取り付けるのも良いと思う。
「シックハウス症候群」の問題が特に大きく取り上げられたのは最近の事だが、ホルムアルデヒドを使用しはじめたのは何も最近の事ではない。以前から使用していたのだが、これ程問題にならなかったのは日本の住宅の気密性の変化によるところが大きい。つまり、古くからある日本の住宅はどちらかというと隙間だらけで風通しが良かったが、現在の住宅は気密性が良く風も通らない上、共働きなどで昼間は一日家を締め切っている家庭が増えた事にもよる。
最近では室内のホルムアルデヒドを取り除く事を専門にした業者も出て来ている。方法としては、ある程度室内を暖める事によりホルムアルデヒドをより多く気体にして放散させ、強制換気を行うらしい。
一般にまめに換気を行えば、4ヶ月から半年でほどんど無くなってしまうようだ。やはり新聞で見たのだが、あるマンションメーカーで新しいマンションの販売を行うが、4ヶ月間ぐらい換気を行ってから買った人に引き渡すらしい。とても良い対応策であると思う。
最後に天然のホルムアルデヒドについて
天然木材や多くの食品の中にも、天然成分としてホルムアルデヒドが含まれている。しかし、天然のホルムアルデヒドは人の健康を損なう恐れはない、と厚生省は考えているようだ。はたして、天然と人工とではどの様に違うのだろうか?
食品 |
ホルムアルデヒド含有量(ppm) |
果実(リンゴ,なし類) |
2〜8 |
キュウリ |
2.3〜3.7 |
鳥獣肉類 |
0.5〜0.6 |
魚類 |
6〜14 |
薫製品 |
3〜90 |
タラ |
30 |
冷凍タラ(背肉) |
21 |
冷凍タラ(白身) |
4.6 |
エビ |
2.4 |
ヤリイカ |
1.8 |
生シイタケ |
6〜24 |
乾燥シイタケ |
100〜230 |
その他キノコ類 |
8〜20 |
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