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●HOME>合板とは(目次)>[2:天然木ツキ板]1.「天然木ツキ板」とは |
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第2章[天然木ツキ板] |
1:「天然木ツキ板」とは? |
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「天然木ツキ板」とは、国内外の樹種の木材をスライサー、ロータリーという機械で薄くスライスしたものをいう。
ツキ板とは漢字で「突板」と書き、語源は単純に突いて削りだした薄い板(単板)というところにある。ちょうどカンナから出てくる丸まった木くずを綺麗に伸ばしたものを想像してもらいたい。
前章の「合板=原木を大根のカツラムキのように薄く剥いたもの」との違いは、まず合板とはちがった樹種を使っている点である。ツキ板に使われる原木は、樹種としてのグレードが高く、布(生地)でいえば”シルク”と”綿”のような違いがある。それは、裏材として用いられる合板とは異なり、ツキ板は表材として使われる為、グレードが高く、見栄えの良い、どちらかというと高級材が使われ、またその使用目的も合板とは全く違っている。
その厚みは、現在国内で主流になっているもので、薄突きが0.2mm〜0.25mm、厚突きが0.55mm〜0.6mmとなっている。世界標準では薄突きで0.5〜0.6mm(これは日本の厚突きに相当する)、厚突きでは0.8mm以上のものをいう。この基準の違いは総合的な技術力の差によるものである。
長さは、6尺(1830mm)・7尺(2150mm)・8尺(2450mm)・10尺(3000mm)・4m用という種類のものが主に流通している。巾は木の大きさ(直径)や木取り(製材)の仕方によって全く異なる。
用途は、薄突きはほとんど合板用(天然木化粧合板)、厚突きは一部が合板で、その内のほとんどは内装積層材用として用いられている。
木目の種類は、柾目(まさめ)・板目(いため)・杢目(もくめ)(ロータリー)が主流となっているが、その木取り(製材)の際にはプロの職人の”目”が必要だ。取り方の選定、つまりその木を柾目のツキ板に仕上げるか、板目にするか、あるいは杢目にするのかはプロの職人が判断をする。木の形状や目合いなどにより最も適した取り方を選ぶにはやはり熟練者の”目”が不可欠である。
また一本の木でも北側と南側では木目が違う為、印刷した木目プリント紙、木目塩ビプリントのように、まったく同じ木目で揃えるのは難しい。
しかし、プリント紙や塩ビのようにどこを見ても同じ模様ではなく、少しずつ変化していく木目と他にはない木独自の味わい・肌触りをより多くの方に理解してもらいたい。
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